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This Is It  ~I Love Youといい続けた人~



マイケル・ジャクソン「This Is It」を観てきた。とても感動。観てよかった。膨大なフィルムを編集して素晴らしい作品にしたオルテガ監督に敬意と感謝。
7月16日の記事で「ロンドン公演のリハーサルビデオを編集してマイケルを蘇らせて欲しい」と書いたらその通りに。世界中のファンの願いなのだから当然といえば当然だ。でもいざ公開されると「悲しくなるだけだったらどうしよう」とグズグズしてて、追悼色が無いという評判をきいてやっと観てきた。大正解!最初のうちとラスト近くでは泣いてしまったけど、歌は一緒に口ずさみ、ダンスステップにあわせて足踏みし、一曲終われば拍手…と本当の舞台のように楽しんだ。(周りは静かなので音を出さないようにこっそりと。海外では映画館が歓声と拍手でライブ会場と化しているそうで大変羨ましい)
冒頭、選ばれたダンサーそれぞれの今回の公演への思いを紹介している。「マイケルを見てダンスを始めた」とか地球を半周してオーディションに駆けつけたとか感極まって泣くやら、彼らの思いがハンパではない。そのオーディション風景がすごい!「リアル・コーラスラインだ・・」と思わず呟いてしまった。マイケルの子供世代の若いダンサーが世界中から集まり、「彼と一緒に舞台に立ちたい」という強い願いを抱いてオーディションを受ける、そのシーンは短いけど圧巻。無論選考にはマイケルもずっと同席している。
そしてマイケル。This is it公演発表時の姿に半病人なんて書いてゴメンナサイ。。この映画を通じてのマイケルは驚くほどエネルギッシュでアグレッシブだ。ダンスも以前と変わりなくこなすし、自分の楽曲の細かいところまで完全に正確に把握している姿には、10年のブランクを全く感じない。リハーサルなので歌は無理して声を出さないのだが、ところどころ本気で歌う箇所では全盛期に比べても遜色ないと思った。もともとマイケルの歌はライブで聴いてもCDと全く変わらなくて凄いんだけど、天才の歌唱力を改めて再認識。(歌はまだ何十年でもいけただろうに・・!!)「喉を温めながら声を出す」と言い、ギャラリーにつられて熱唱した後には「本気で歌わせないでよ」と言ったり、喉を大切にするプロの顔も垣間見えた。
それにしてもマイケルは常に落ち着いていて感心する。言葉は少ないけれどよく選んで場に気を配りながら発言するし、楽曲に対するイメージをはっきりと持っていて「曲のために」ベースをもっと激しくとか、「ここでは客をじらすんだ」とかアイデアを的確に伝える。大スターによくあるピリピリしたリハではなく、スタッフを家族と呼んで温かい雰囲気だけど、必要なことはしっかり話し合う。イヤーマイクに慣れていないマイケルが「怒っているんじゃないんだよ、愛だよ」と歌い辛いことを伝えると、「音声に何か出来ることは?」と返答するシーン。なぁなぁに済ませたり相手任せにせず、互いを思いやりつつ対等な立場で一つ一つの問題点を解決していく姿勢にはさすがと感じ入った。BILLIE JEANでは客席のダンサーたちが興奮して歓声をあげて思わずマイケルが乗せられて楽しそうなときもあれば、若いダンサーやミュージシャンに対して時に励ましたり、おどけて周囲をリラックスさせる場面もあって。なんという懐の深さと謙虚さと忍耐力!芸暦が長いだけにスタッフの大切さを熟知してるのだろうし、この超人的な自制心の強さでこれまでの燦爛たる仕事の数々を成し遂げてきたのだなぁ。一緒に仕事をした人は皆マイケルを慕うようになるんじゃないかしら。実際、全員がベストを尽くして良いステージを作ろうという気持ちが、ヒシヒシと伝わってくるのだ。
ところで曲目をおぼえているだけ書いておこう。
Human Nature/The way you make me feel/Beat It/They don't care about us/
Jam/Bad/Wanna be startin' somethin'/I want you back/I'll be there/
Thriller/Smooth Criminal/Billie Jean/Earth Song/Heal the world/
Cant' stop loving you/Man in the mirror/Speechless/This Is It(エンディング)
順不同、記憶漏れあり。(Ghostもちょっぴり出てきた気がする。)これぞマイケル・ジャクソン!といいたくなる曲が網羅されたラインナップは、観客目線で曲を選んでいるのだろう。ThrillerとSmooth CriminalとEarth Songはバックスクリーン用にビデオを新しく作っていたけど、どれも凄いクオリティなので驚愕。Thrillerは墓場からゾンビが這い出てくるあの有名なシーンを再現してるし、Smooth Criminalではハンフリー・ボガードの映像を組み込んだり新しいアクションを加えてある。Earth Songはラストで映像と舞台をシンクロさせていた。ビデオ以外にもいえるのだけど、基本的な演出は従来と変えずに最新の技術や装置を駆使したり、新しいアイデアを加えて目新しさを出している。マイケルはよくわかっているのだろう。観客は”上質なマンネリ”を望むことを。お客を安心させながら、その期待の少し上を行って驚かせ楽しませる。惜しみなく大金がつぎ込まれている事に驚かされる。すべて生演奏で最初の録音の音質を完全再現、最新のCGを映し出す巨大スクリーン、大掛かりに組まれたセット、動くメカ蜘蛛の中からマイケルが現れる演出、天井から降りてくるダンサー入りのシャンデリア。BILLIE JEANの衣装では初めて電飾を使うとかで、スワロフスキと共同で製作していたそうだ。ああ~ものすごく見たかった。。アーティスト・マイケルだけでは以前よりは少々ダンスのキレが落ちるのは否めない(本人もそのことを冷静に認識していたと思う)けれど、マイケルはライブをセットや演出やもろもろの総体としてのショーと捉えて、そのショーのクオリティを上げようと試みたと思う。偏狭なアーティストではなく生粋のエンターテイナーだからこそ、100パーセント観客を喜ばせるための演出ができるのだ。「観客は非日常を望んでいる、驚かしてやろう。知らない世界へ連れて行ってやろう」という彼の言葉からもそれが伺える。実現していればすごい復活コンサートになったことだろう。・・
ところでマイケルの私服もバラエティに富んでいて楽しめた。肩のとんがった不思議なジャケットやまるで蝶みたいな虹色のジャケット、鮮やかなオレンジのスキニー、時にはフライトジャケットにスウェットとラフなのもあったり。私一番のお気に入りは上の画像のローズレッドのシャツに艶やかなスーツのスタイル。シャツの片側だけズボンに入れた着こなしがばっちり決まり、大人の魅力と色気を湛えてとても素敵♥90年代前半あたりはちょっぴり体型のバランスが悪いように思えてたんだけど、痩せたせいかこの映画でのマイケルはスタイルが良くてカッコよくなっていた。やや枯れた雰囲気が、新たな魅力を増したようにも感じた。

映画の冒頭に「これはマイケルからの最後のプレゼント」「For fans and for his children」という言葉が出てくる。映画を観終わって強く感じるのは、これはマイケルを愛する人たちの目に映ったマイケルだということだ。ファンがずっと抱いてきたイメージ通りの光をまとったマイケル・ジャクソンの姿がそこにある。カリスマアーティストであり、完璧に徹したプロであり、周囲には謙虚で冷静で思いやりがあり、時にはおちゃめな魅力的な人として。表舞台を去った後の長引く裁判、奇行の数々、容姿や体調等への憶測報道の数々。その死の後も死因の謎や追悼式までの迷走や親族間のゴタゴタや、心の痛むような報道ばかりが書き立てられてきた。この映画を観てようやく、なくなる前日までのマイケルは心の中にあった輝かしいマイケルの姿となんら違っていなかったことを確信できたのだ。やはりマイケルは凄かった!!素晴らしかったという気持ちにさせてくれる。これこそ彼を愛する全ての人にとって大きな慰めとなり、マイケルへの愛と尊敬を回復させる大きなプレゼントだろう。同時に、長い間どんなに多くの素晴らしいものをマイケルから受け取ってきたかを、あらめて強く感じずにはいられない。あなたと同じ時代に生まれて良かった。あなたの最高のパフォーマンスを見ながら生きて来られて幸せだったと心から思う。映画の中の彼はいつも周囲の人に「I Love You」という。決して感情を露にしたり声を荒げたり争ったりすることなく、世界と周囲に対して大きな広い愛を持ち続けたマイケル。真剣に地球の明日を憂えて心を痛め「誰かがやってくれるでは何も変わらない、自分でやろう」「4年で地球を元に戻そう」と語るマイケル。その姿に大きな感銘を受ける。
すぐれた芸術家が皆そうであるように、マイケルはこの世にThis Is Itという未完の大作を残していったのだ。幻のコンサートはの胸の中で永遠に開演の時を待っている。彼の残したメッセージをずっと握り締めていたらチケットにならないだろうか?願わくばむこうへ行ったとき、ライブの末席に座ることができたら。「やっとこの時がきた!!」って。

タイトル曲 This Is It
Michael Jackson's This Is It 予告編
Michael Jackson's This Is Itより Human Nature
Michael Jackson's This Is Itより They don't care about us
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ALONE, ALONE AND ALONE



日野皓正1967年の同名のリーダーズアルバム(何度聴いたかわからない愛聴盤)よりオリジナルナンバー。
25歳の若いリリシズムが湛えられた、美しく心に染み入ってくるメロディ。
89年のアルバム「BLUES TRUCK」で再び吹き込んでいる。
年月を経て酒が熟成するかのように、深みと滋味が増した演奏。こちらもいい!!

デルヴォー~冷たき夜の原風景

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「青いソファ」1967

ポール・デルヴォーの中で特に愛する絵。放恣に投げ出された青白い肌に、ひんやりと夜気が触れるのが感じられるかのようだ。石畳、トンネル、寒々とした街灯・・どの街にもありそうな侘しさとノスタルジーを感じさせる情景に、忽然と現れる裸女たち。夢の中のような無言劇のような、謎めいたスタティックな幻影。
デルヴォーは終始一貫して不可思議な空間に官能的かつ夢遊病者みたいな女を配した絵を描き続けたが、テーマは変わらねど描かれる女性は微妙に変化していると思う。50年代までは濃い肌色の豊満な女体であったのが、60年代を過ぎるあたりから徐々に青白く少女のような生硬い姿態に変わっている。モデルの変更もあったのかもしれないけど、老境にさしかかった画家に若い肉体への憧憬が兆したのだろうか?私が好きなのもこの60年以降の作品。


「夜汽車」1957

デルヴォーの描く夜の駅や線路はたまらなく好み。夜の果てまで伸びた冷たく光る線路のなんという淋しさ、同時に胸が痛くなるほどの慕わしさ。電車の音を子守唄に育ったからわかる、デルヴォーが駅や機関車に強い郷愁を抱いていただろうことが。そしておそらく、それらは画家の幼年時代の追憶に結びついているのだろう。

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「クリジス」1967

これも青いソファと同時期の作品。俯いた女性が愁いを帯びて美しい。女の立っている舞台のような場所が、駅のホームのようにも見える。冷たい夜の街角と硬化したような裸の女の取り合わせ。フロイト風に言えば、幼年時代やらもろもろのコンプレックスなどがミックスされてこびりついた、原風景的な夢のイメージだろうか。

祝2000本

アストロズ松井稼頭央、日米通算2000本安打達成おめでとう!!!
今日か明日かとワクテカしながら待っていた記念すべきヒットは、実に稼頭央らしい足を生かした内野安打となった。西武在籍10年メジャー在籍6年目の快挙。チームは残念ながら負けてしまったようだけど、請われてヒューストンに赴いたその時から走攻守持てる力をフルに使ってチームの牽引者として闘い続ける姿勢はこの日も微塵も変わらないし、きっとこれからも変わらないだろう。大好きだよ稼頭央!これからもずっとあなたのユニフォーム姿を見守っていきたい。



マイケル・ジャクソン ~人工の夢の中へ~

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毎日報道や特集を目にしてても今ひとつ信じられなかったマイケル・ジャクソンの死。追悼式も営まれてしまい、いよいよ日一日と伝説化していくんだろうなぁ。まさかクィンシーやリズやダイアナ・ロスやバブルス(!)より先にいくとは誰が予想したろうか…。御三方は追悼式欠席したそうだ、すごくわかる。肉親のように接してきた人たちにはショックと悲しみが大きすぎるのだろう。この記事を書きかけながらグズグズしていた私も、いまだにロンドン公演への壮大な釣りなんじゃないかと思う気持ちもあったりして、もう二度と彼に逢えないなんて信じたくない。でもやっぱりキチンと書いておきたいと思った。
自分のことを「僕は機械。十分に油を差す必要がある」と言ってたそうだけど、本当にそう思ってたんじゃないかと思う。誰かが「人間も自然の一部だから自然に逆らったことしていたら身体を痛めるよ」などと諭したって聞かなかったろう。マイケルは”人工”が大好きだから。体を整えるのは薬、心を楽しませるのはアミューズメント。その人工信仰は徹底してた。自らの肉体だって人工的に改良可能と信じてた。長い人生を見据えて心身を保つなどという大人の常識は持ち合わせず、いつも瞬間のスパークに生きた。だからこそ彼のパフォーマンスはあんなに圧倒的な爆発力を持っていたのだろう。
テレビで見たネバーランドの中はおびただしい遊具や人形で溢れていた。執拗なまでに子供の世界を構築しようとしたのはなぜだったのだろう。彼が本当に心から欲したのは、取り上げられ永遠に失われた子供時代だったのかもしれない。暴力的で心の冷たい父親がスパルタ教育で作り上げたジャクソン5時代にはほとんどに学校に通えず、友達と遊んだことも満足な休みも無かった。その上ジャクソン5の中心であり顔であったにもかかわらず褒められることもなく、逆に父親からいつも大きな鼻をからかわれてコンプレックスになった。失われた子供時代への強烈な憧れは、マイケルのある部分を子供のままに保ったのだろう。マイケルの笑顔は無邪気で穢れを知らない赤ん坊みたいだし、グロテスクなものへの興味は無邪気に虫の肢をもぎとる子供の残酷さのようだし、人工物好きはいかにも現代アメリカの子供らしい。Speed Demonのようなカッコいい曲をウサギの被り物CGにしてしまったり、ロボットに変身して悪者を倒したりするナンセンスで子供っぽいマイケルが大好き。超展開連続のMOON WALKERはマイケルの稚気炸裂だ。子供時代からずっとショーからショーへの生活で、舞台の上に一夜だけ作り上げられた人工セットみたいな刹那的な美と夢を愛するようになったのかもしれない。また彼の歌う平和やエコロジーへのメッセージは、子供のようにピュアでストレートだ。”殺し合いは無益だ、僕らはみんな仲間””世界を癒しより良い場所に変えていこう””まず鏡の中の男(自分自身)を変えよう”大人が声高に言うと上っ面だけの偽善ぽくて胡散臭く聞こえてしまいそうなことが、根が子供のままで純真なマイケルだからこそ、世界中の人々の心に響くメッセージとなるのだろう。
ロンドン公演のためのリハーサルビデオが大量に残されているという。それらを編集してCGでマイケルを蘇らせて公開して欲しい。心から観てみたい。CG大好きだったマイケルだからきっと喜ぶと思うのだ。

(Speed Demon ダンス部分。マイケルのキュートな表情がたくさん)


なくなる2日前のリハーサル映像が公開された。


曲は「They don't care about us」。パッと見たところ体型もキレも変わってなくてビックリ。なによりも、全盛期のライブと同じようにダンスをやろうとしていることに驚いた。この内容で50公演…。
3月の正式発表時の彼を見た時、激しいダンスはもう無理ではと思った。ダンスはダンサーに任せて歌うだけなのかなと。それでも全然構わないとファンなら思う。もう一度マイケルのライブが観られるだけで僥倖というものだ。いずれDVDが出るだろうと、ロンドン公演をすごく楽しみにしていた。でもそんな生ぬるい予見を遥かに超えて、彼はプロ中のプロであり真の大スターだったのだ。コンサートの全貌はわからないけど、ダンスも歌もきっちりやるつもりでいたのが伝わる。ステージ上のマイケルはまるでステージそのものからパワーを吸い上げているみたいに不思議な熱気に溢れ、ブランクも50歳という年齢もあの半病人みたいな衰えもまったく感じさせない。薬物過剰摂取が不幸へと行き着く日が遠からずやってくるとしても、もしファイナルコンサートを企画しなければまだ生きていられたかもしれない。だとしたら彼はステージのために命を落としたともいえる。ステージに生きてステージに死んだ KING OF POP …
『花の中の女王よ、六ヶ月もお前は咲き続けた。しかし女王である以上、もちろんそれはお前の義務なのだ』秋のバラについて。カレル・チャペック

2009.3.6 This is it発表


このときのマイケルが好きでこの動画は繰り返し観てた。久しぶりにファンの熱狂的な歓声に迎えられてマイケル嬉しそう。激痩せながら思っていたより体調も良さそうに見えて、グラサンに隠れてはいるけど彼らしいチャーミングな表情も見て取れる。ファンの歓声やテンションをぐんぐん吸い込んでその場でエネルギーに変えていくような、独特の濃密な感覚がすごく好きだ。なんか涙が出てきた。

ほたる石

フローライトさざれ

フローライト、和名は蛍石。名前の由来は蛍光を発する性質があるためだとか。紫外線をあてると暗いところで青く光るそうだ。試したことはないけど。
クラフトを作るようになってフローライトがとても好きになった。上の画像は一粒5ミリ前後のさざれ、下はやや大きめのさざれビーズと、プレゼントしてもらったタンブル。タンブルを戴いた時はフローライトというものも知らなくて、でもなんとなく気に入っていた。
何気なく買っておいたフローライトビーズが浮き玉やシーグラスと見事にマッチすることがわかり、以来それらで作品を作るときは脇役としてなくてはならない素材になった。少し褪めたようなブルーグリーンは浮き玉と同じ色、まるでガラスそのものの色。紫が入るのもいい。グレイッシュなブルーグリーンも紫も大好きな色だ。鮮やか過ぎず透明すぎずキラキラし過ぎない控えめなところも、心が穏やかに静まる感じで好もしい。パワーストーンとしては精神の安定や浄化といった効果があるらしい。(パワーストーンはあまり信じてないけれど。)特別高価でも貴重でもないけど数ある鉱物の中で今一番好きかも。ミルクオパールやブルームーンストーンなど水のイメージの宝石は昔から好きだったけど、フローライトは宝石めいてないのが親しみがわく。拾った石や貝殻やガラスの破片と並べて同じように愛せる雰囲気。もっとも色には幅があって黄、緑、青、紫、灰色、褐色などさまざまだそうだけど、アクセサリーやビーズに加工されたりでよく目にするのはもっぱら緑や紫の石。球やらハート形に加工された自然石は好かないので、クラフト素材用にはさざれやタンブルを購入している。コレクション用に原石か八面体結晶でも買おうかと思ったこともあるけど、仕舞い込んでしまうなら無駄な気がしてやめた。(飾っておくのが苦手。いつか載せたアンモナイトも引き出しの奥にひっそり仕舞ってある。)その代わり素材としてのさざれやビーズがいつも手元にあって、手にザラザラと盛ってみたりこっそり首にかけたりしている。こんな風にして気さくに楽しむ方が性に合っている。

フローライトビーズとタンブル

DEEP BLUE

日野皓正フュージョン時代の83年のアルバム「NEW YORK TIMES」より「DEEP BLUE」。



WindowsXPの機能のフォトストーリーを使って作った。画像は市販の素材集を使用。音量がこれ以上大きく出来なかったのが残念。(BGMに10MBのMP3を設定しても60MBのWAVを設定してもどういうわけかすべて9MBに吐き出されてくる。なんで??)無料ソフトだから少々難があっても仕方ない。でもフォトストーリーはやってみるとなかなか楽しく、つい時間を忘れて没頭する。この動画を作るのに数ヶ月もかかってしまった。当初解像度448×336で作っていたら、製作途中でYouTubeが高画質対応にこそっと仕様変更。用意してた60枚以上の画像を全て640×480に作り直す羽目に。でもおかげで憧れの”高画質で表示する”画面が出るようになった。あちらで見るとさらに解像度が大きく迫力があるので、ぜひYouTube「高画質表示」もご覧ください。

NEW YORK TIMESはこの美しいラストナンバーDEEP BLUEが聴きたくて買った。(ジャケットの日野さんもカッコイイ*)タイトル通り深い青い海を思わせる、美しさと男らしさとリリシズムが溶け合った日野さんらしいバラード。初めて聴いたときすぐ頭の中に海の映像がばーっと広がった。
日野さんは海がお好きなのだろう。海のイメージの曲が多いから。そういえばいつかラジオの日曜喫茶室にゲストにいらしたとき、村木賢吉「おやじの海」をリクエストされていた。お父上のイメージがこの曲に重なるというようなお話をされていたと思う。じっと聴き入る様子が印象的だった。
DEEP BLUEは叙情的で美しい曲だけれど、その底に流れている厳しさや果ても無い深さ、複雑さ、濃い陰影…。決して甘くない男らしい海を感じる。時に荒々しく時にハッとするほど美しい、動的で生き生きした熱い海。静かな汀ではなくて波のうねる大洋。エンディングは夕陽で真っ赤に染まる海原。鮮やかな色彩を伴った豊かなビジュアルイメージが喚起されるこの音楽を、ぜひ動画にしてみたかった。…というのは恥ずかしいくらいお手軽でささやかだけど、気持ちを込めて作ってみた。

Perfume考 ~次は地上戦でしょう?~

久々にどっぷりはまった。Perfume。
木村カエラからという人が多いそうだけど、掟ポルシェで知った私はかなり少数派かしら(爆)
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capsuleから中田ヤスタカに興味を持ったのもあって一昨年あたりから聴き出した。メロディがきれいで聴きやすいしPVが凝ってるのが気に入って、YouTubeで視聴するうちはまっていった。今をときめくアイドルがYouTubeで聴き放題天国というのが戦略だとしたら全く正しいと思う。私も最初は「アイドルとしては微妙…」と思ってたのがいつの間にやらすっかりフリーク、気づけばアルバムとDVDも購入。フォトブックにも心が動いているw。中田ヤスタカの曲が超クオリティなのはもちろんだけど、彼女らの独特なステージングにやられてしまうんだよなぁ。
つべでは外国人にも大人気で、英語の字幕付き動画も次々アップされてるし海外ファンサイトも出来ているらしい。元が洋物のテクノが受けるのもあるだろうけどそれだけじゃなく、Perfume独自の魅力が国境を越えて伝わるのだと思う。
「プラスチックボイス」と評される(らしい)抑揚を抑えた歌い方、楽曲の世界をきちんと表現しつつマネキンぽいポージングを取り入れた不思議可愛いダンス、どこか近未来風の衣装やCG。音楽性でもビジュアル面でもPerfumeは新しいアイデアに富んでいる。3人の作り物っぽくない自然でキュートな女の子らしさもいい。イメージをしっかり持って世界観が練り上げられているんだなぁと感心する。そういう意味ではPerfumeは一個のプロジェクト、ビジュアル時代に相応しい総合的に楽しめるエンタテイメントだ。
Auto-Tuneでエフェクトをかけたヴォーカルをメインという秀逸なアイデアは和製テクノポップという新らしいジャンルを生んだ。その音楽的制約のためライブではほぼ口パクだけど、そこを批判するのは何も判ってない人だと思う。Perfumeのステージの完成度の高さにまったく目がいかず生で演奏さえすれば(上手下手は関係なく)アーティストでアーティストはアイドルと違って偉いんだみたいな幻想を盲信してるに過ぎない。アイドルという言葉があまり聞かれなくなった代わりにここ10年くらいで溢れかえってきた”アーティスト”、洋楽焼き直しのサウンドにぬるい歌詞を乗せただけのさほどオリジナリティも無い曲をやたら声を張り上げ節をこねくって歌う和製HIPHOPだかディーバだかの多くは”音楽という名のファッション”で擬態したモデルに過ぎず本質的にアイドルと変わりない。その方が売りやすいからアーティストと言い換えられただけ。誰が書いたシナリオ?似非臭の強い粗製濫造アーティストに比べたら、才能あるプロのアイデアと時間をかけて練り上げられたアイドルのクオリティがどれほどのものか、Perfumeのステージを観てみればわかるはずだ。手詰まり感の強かった業界にとってPerfumeがどれほど画期的で新しい存在か。(紅白出場に関してゴチャゴチャ言ってた勘違いロートルタレントに至っては醜悪で害悪な存在でしかない。人に難癖つけるだけでPerfumeに比べて手前は2008年どんな楽しいものや素晴らしいものを与えたってんだ?ああいう人間には死んでもなりたくないもんだ。)
Perfumeのダンスは楽しい。独特の振り付けで踊る彼女らを見てるとなんだか幸せにそしてちょっぴり切なくなる。計算しつくされた細かい動きであれだけ動きまくるのは相当のダンススキルが無いと無理だよな。Perfumeはトークも楽しい。時々広島弁の交じるほわんと気が抜けたトークが心地いい。3人の個性の違いも楽しいし、「普通の女の子」の清潔感があって素朴なナチュラルさが垣間見えるとことかああもう3人とも大好き。若い女性芸能人にありがちなやたらハイテンションだったり耳障りな笑い声をたてたりかつてのハロプロみたいにあざとかったり「こんなにがんばってます」的な押し売りが全然なくて、逆に「私たちそんなたいしたもんじゃないし」と一歩引いた場所から微妙にちょうどいい距離をとってくるので見てて安心できる。あれこそ経験の賜物なんですね。まだハタチそこそこなのに8年のキャリアを持つ彼女らは広島ローカル時代から凄い数ライブをこなしてきている。客の反応がダイレクトに返ってくる場で鍛えられてきたから場を和ませるトークスキルも身につけたのだし、「多少のことは3人で励ましあって乗り越えられる」という自信と強さも持っている。地道に進んできたという実感があるから人気者になった今も自分たちを見失わない。狭い舞台で踊ってた時と同じ気持ちで観客に接する。だから観る人に楽しさや幸福感を与えられるのだと思う。人を強くも魅力的にもするのは何よりも「経験」なのだ。
多くの人が指摘するPerfumeの”多幸感”は間違いなく存在する。一緒に歌って踊ってる(笑)と頭の中がスーッとフワフワになっていきます。ともかく音楽性の高さだけでなくビジュアル時代のアイドルらしくファッション・CG・ダンス・トークなどなどを駆使して魅せる近未来テクノポップユニットPerfumeワールドを体感するにはぜひYouTubeなりニコ動なりで動画で見るべきだ。こんな不景気で先の見えない暗い世相に舞い降りて希望の粒子を撒き散らすPerfumeと出会えた喜びを噛み締めよう。喧々諤々になってるなんちゃら給付金を使って手っ取り早く幸せになるなら「Complete Best」3000円と「GAME」2800円と「Perfume First Tour 『GAME』DVD」3000円と「ポリリズム(SEVENTH HEAVENゲットの為)」「love the world」「Dream Fighter」各1000円を買えばOK。ショボいはした金が余すところなく素敵に有効利用でき、全国民が多幸感に包まれてなぜか日本がダンスフロアに。政府関係者もこれで安心ですね。
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以下私お勧めの「これだけは聴いておけ!Perfumeベスト16」  16ってどんだけw
(タイトルクリックでYouTubeに飛ぶ、なんて親切。)
SEVENTH HEAVEN
  明るいメロディが美しく幸福感に満ちた名曲。ファンの作った動画が感動的で泣ける。
Twinkle Snow Powdery Snow
 個人的にTOP3に入る大好きな曲。16ビート好きにはたまらん。
 未来風CGがぴったり曲にマッチしたPVは必見。3人横に並んで踊るとこがすごく可愛い。
 冬の北海道のテーマ曲にしたいくらい。(さだだの千春だのもうやだわ~)
マカロニ
 3人の素顔が見えて愛しい気持ちになる温かくて素敵なPV。
 ちょっと切なさと懐かしさのある歌詞とメロディが素敵。
 かしゆかの魅力炸裂。野菜食べなくてあの可愛さって。栄養学崩壊w
 PVではわからないけど振り付けがとっても可愛いので、ライブVも探して見るべし。
 「マ・マ・マ・マカロニ♪」ポーズがもう最高!!
願い
 新曲のDream Fighter私はちょっと微妙なんだけど、カップリングの願いは最高!
 しかしなんなんでしょうか2008年ラインナップの鬼のような超クオリティは。
ポリリズム
 Perfumeが全国区にブレイクした曲として外せない。とにかく名曲。PVもグー。
 曲の最後に使われるバグパイプみたいな音色が不思議な懐かしさを醸している。
love the world
 PVが凝ってて楽しい。何度も聴いてるうちはまるお洒落な曲。
Baby cruising Love
 切ない恋心を歌った名曲中の名曲。(←こればっかw)
 インテンポした時のキレのあるダンスが好き。
ファンデーション
 コードが展開してくところが美しい好きな曲。間奏に入るシンセの音とメロディもきれい。
 「すべて傷を受ける勇気もしないのなら恋愛なんてすぐ諦めるべきね」
 …おっしゃるとおりです。
ビタミンドロップ
 2004年というからみんな15歳?明るくて元気になる曲。
 中田ヤスタカの作るメロディは繊細で洗練されてる。
セラミックガール
 Perfumeの雰囲気にぴったりの可愛い曲。歌詞も好き。
 間奏の時あちこち向いて踊るのが可愛い。曲が始まる時のポーズがめちゃめちゃCute。
 一曲だけ振り付けをコンプリーツするとしたら絶対この曲にチャレンジしたい。
シークレットシークレット
 特に完成度の高い名曲、イントロが印象的。キャットウーマンみたいなポーズがいいなぁ。
GAME
 ロックっぽいスピード感のある曲。ライトセーバーを使ったステージングが最高にカッコいい!
 衣装もすっごく素敵。動画は2008年GAMEツアーオープニング。
Take Me Take Me
 大人っぽい雰囲気の曲、3人のハーモニーがとてもきれい。
 椅子を使った振り付けがよく考えられていて感心。
コンピューターシティ
 シングル盤の3人が横向いてるフォト、すごく好きです。
 あ~ちゃんはこういうサイドアップが似合うと思うけどなぁ。
エレクトロ・ワールド
 曲必聴。PV必見。CGが素晴らしい。滅びゆく世界を歌った歌詞もいい。
 のっちの生き生きしたダンスがすごく魅力的。のちダンスはPerfumeの財産。
 3人の衣装も曲の世界観に合ってて素敵。
リニアモーターガール
 メジャーデビュー曲。凝りに凝ったPVは必見。衣装が3人ともよく似合ってカッコいい。
 こういうロングドレスの衣装またやらないかな。
 曲に盛り込まれた昔懐かしいシンセミュージックぽいアイデアが楽しい。
 Perfumeの、というよりテクノとしての完成度が凄いと思う。

他にもコンピュータードライビングとか引力とかButterflyとかPuppy Loveとかwonder2とかチョコレイト・ディスコとかパーフェクトスターパーフェクトスタイルとか色々たくさん名曲あり!

パンクな機械

機械や機械部品にわけもなく惹かれる。とりわけ計器類や蒸気機関車や手巻き式時計などに。その延長でメカっぽいテイストのobjectにも惹かれる。動力が単純なほど機械はどこか生物的に、魅力的になるようだ。手動、蒸気、ネジ仕掛け、ばね仕掛け…。

機械フェチたちがよく口にする「スチーム・パンク」という言葉がある。元は90年代SF小説から派生した概念だけど、現在は言葉がひとり歩きして使われている。ごく大雑把な意味は「レトロ+近未来チックな機械」くらいの感じか。スチームとは元になった小説が19世紀産業革命当時を舞台にしていて、蒸気エンジン機械が主役であることから、蒸気機関の雰囲気(もしくはその当時の機械の雰囲気)を持つことがポイントだ。パンクは爆発したとか行っちゃってる、みたいな感覚だと思う。実はこのパンク要素の方が重要だと思うのだけど、どうも最近単なるレトロなマシン(たとえば古いタイプライターとか)をスチームパンクと呼んでしまってる例が散見される。

ところで先日江戸川乱歩「パノラマ島奇譚」を呼んでいて、はたと感じる文章があった。主人公の大富豪が孤島に奇怪な仕掛けを作り上げる話で、彼の空想になる仕掛けの計画を妻に説明する場面。少し長いけど引用する。

『又一つの世界には生命の無い鉄製の機械ばかりが密集している。絶えまもなくビンビンと廻転する黒怪物の群なのだ。‥そこに並んでいるものは、蒸汽機関だとか、電動機だとか、そういうありふれたものではなくて、ある種の夢に現れて来る様な、不可思議なる機械力の象徴なのだ。用途を無視し、大小を転倒した鉄製機械の羅列なのだ。小山のようなシリンダア、猛獣の様にうなる大飛輪、真黒な牙と牙とをかみ合わせる大歯車の争闘、怪物の腕に似たオッシレーティング・レヴァー、‥それが凡て真黒な肌に脂汗をにじませて、気違いの様に盲目滅法に廻転しているのだ。‥私の機械国は、広大な、無際涯に見える一つの世界が、無意味な機械を以って隈なく覆われているのだ。』(‥ は中略)

まさに機械的パンクをぴったり言い表しているではないか!「用途を無視」した「ある種の夢に出てくるような」「不可思議なる機械力」。そう、機械力の誇示が必要十分を逸脱して、空想やアートの領域にはみ出てしまっているのが「パンク」なのだ。

パノラマ島奇譚を読んですっきりした気分でいたところに、札幌で榎忠の展覧会があることを知った。作品紹介を一目見てパノラマ島奇譚の悪夢の機械群のようだと思ったから、ぜひぜひ行きたかったけど、都合がつかず涙を飲んだ。
この男、危険。榎忠展

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ワッツ・タワー



ワッツ・タワーのことは最近、世界の奇想建築を紹介した本で知った。一目見て「これ、私が作ったんじゃないだろか?」と思った。L.Aのスラム「ワッツ地区」に住んでいたサイモン・ロディアというおっさんが、何を思ったか40歳過ぎてから突如作り出したヘンテコな塔。鉄骨に割れた皿やビンや貝殻など拾った物あれこれをセメントでくっつけ合わせて、何十年もかけてたったひとりで作ったとの説明を読んでますます共感した。それ以上の説明は少なくとも自分には必要ない。サムおじさんと私は間違いなく同じ種類の人間だ。
この手の行動をする人間の例に漏れずサムも周囲の嫌がらせなどに遭い、(時折興味本位で近づく人間はあっても)30余年に及ぶ建設中一人の協力者も友人も無かった。けれど孤独はこういう"事業"を完遂するには必要条件なのだ。彼の写真はどれも自然な穏やかな表情を浮かべていて(まるでノーマン・ロックウェルの絵に出てくる人物のようだ!)、意固地・偏屈・変人といった印象ではない。色どり豊かに取り合わされたモザイクやセメントのハートを見れば、孤独な作業の合間合間には子供に返って夢見る瞬間がたびたびあっただろう。よしんば作業自体はルーティンワークであり、おそらく命ある限り途切れることなく続く肉体労働だとしても。
いずれにしても言葉などいらないのだ。ワッツタワーは誰かの目を意識したアートでも建築でもないし、完成を意図して作られた作品でもない。ロスの乾燥してひたすら青い空に向かって夢想するサイモン・ロディアの心を、日々の肉体労働によって書き連ねていった建築による日記のようなものなのだと思う。その意味では巨大でも自分のためだけのオブジェであり、ジョーゼフ・コーネルに近いかもしれない。コーネルの箱がそうであるように、ある者にとっては問答無用で心に棲み着いてしまう絶対的な魅力を持っている。

The Watts Towers -- Flickrによる写真集成
サイモン・ロディア -- Wikipedia

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胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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