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ソフトクリーム

ソフトクリームはあまり好きじゃなかった。味が単純だし、だいたい大の大人が食べるもんじゃないと思ってた。ソフトクリームを舐めながら歩く大人(特に男性)ってなんか絵にならない。(棒つきアイスキャンデーは可。子供に戻ったような稚気が可愛い。)
でも夫がソフト好き。つき合わされているうち、私もだんだん好きになってきた。なにより北海道のソフトクリームは美味しいのだ。北海道に来た時点で、私のソフトクリーム観が変わったことは否めない。
北海道にはソフトクリーム専門店がやたらとある。冬はやっていけないのでは、と余計な心配をしてしまうが、けっこう大丈夫らしい。冬に暖房を焚き続けると部屋の中は暑く乾燥するので、こちらの人は真冬でもビールやアイスを消費するのだ。何気に日本一のアイス&ビール消費県らしい。
ラベンダーにコーン、スイカだのチーズだのご当地の特産物をフィーチャーしたソフトもあるけど、普通に「牛乳ソフト」が断然美味しい。無論どこのでも絶対美味とは限らないが、ソフトクリームに限っては内地よりも全体のグレードが上だと思う。そんな中で私が美味しいと思った店。
■池田町ワイン城の「ブランデーソフト」
最上階のレストランで売っている。ほんのりブランデーの香りでお洒落な味。テラスに出て十勝の大地を眺めながら食べると気分良し。
■生田原ノルディックファームの「オホーツク牛乳ソフト」
知る人ぞ知る地元の人気店。夏は行列が出来るソフト屋。ジェラードもたくさんあるけど、ソフトしか食べたことが無い。濃厚で大変美味しい。惜しむらくはコーンが(上等のものだけど)やや味が濃くてアイスに合ってない気がする。でも一度賞味の価値あり。山に囲まれたのんびりした風景も良。
■道の駅弟子屈のソフト
小さなログ風の小屋でバイトさんが売っている。森と湖にホッとしてつい冷たいもので一休みしたくなるロケーションのせいか?いつもやけに美味しい。
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黒檀アンモナイトのチョーカー



木彫チョーカー「アンモナイト」。黒檀を削ってトップを作っている。アンモナイトの画像を見つつ下書きをおこした。きちんと対数螺旋になり、中央からきれいに放射状のくぼみが出るように気をつけた。渦巻きが中央に向かって擂鉢状に凹んでいくのが難しかった。
とんぼ玉は表面を丁寧にヤスリで削って艶を消している。エッチングクリームは既製品ぽくなるので使わない。ヤスリでやった方がやや粗く、古代玉のような雰囲気になる。カレンシルバービーズと水牛の紐を合わせた。紐はダークレッドだけど、男性にもいけると思っている。

オリジナルクラフト・アクセサリー制作 胡舟クラフト

飛ぶ男



私の部屋にかかっているポスター。かなり大きい。20代でNYに旅したとき求めた。その後引越しのたびにそれぞれの家の私の部屋の壁に収まってきた。もうだいぶ色が褪せてしまってる。

NYのポスター専門店は、小さな見本カードを見て気に入った絵の番号をカウンターで言うと、店員がたくさんある引出しから探し出してくれる。私が番号を言うと、カウンターの店員が同輩にどんなやつだっけ?というような顔を向け、隣の男性が両手を広げてパタパタさせて「Folon,Flying man」と言うとああ、という感じで持ってきてくれたのだった。
絵のタイトルを調べてみたけどはっきりしない。「アムネスティのために 1977年」と端っこに小さく書いてある。足が縞々になっているのは囚人服らしい。案外そのままFlying Manでいいのかもしれない。

フォロンはずっと前に西武のイメージ広告に使われてた、ということくらいしか知らなかった。調べてみたらベルギー生まれの人で、近年物故されたらしい。絵はあちこちで目にするので、日本でも人気があるのだろう。WEB上でもたくさんの作品を見ることが出来る。鮮やかな色を使い空間を広く取るのが特徴。透明感と浮遊感があるけど、決して軽くも上っ滑りでもなく、落ち着いた、ちょっとクレーと似たような哲学的雰囲気だと思う。私はフォロンのような空間を感じさせる絵が好きなのだ。それと夕焼け空が好きなので、たぶんこの絵に惹かれたんだろう。購入した時もパッと見て「あ、これだ」ってすぐ決めた。

FOLON財団~ギャラリーあり

ALONE, ALONE AND ALONE



日野皓正さんを最初に知ったのはいつなのかはっきりしない。たぶん「シティコネクション」でブレイクしていたあたりかな。シティ~は79年だから高校生のときだ。

80年当時日野さんは超売れっ子でCMにも出演していた。カッコいい!!と思った。もちろん元々男前だけど、全身から発してくる強くて温かいオーラ、そしててらいのないオープンな雰囲気。ほんの小娘だったけど直感的に「いい男だなぁ」と感じた。今でも心からそう思っている。日野さん(私はさん付け以外では呼べない)はその音楽も人間性もビジュアルも、存在全てを尊敬しているアーティストだ。時々メディアでお見かけするたびに、いつもアグレッシブでビシッと芯が通っててファンキーでしかもオープンマインドで、本当に素敵な方なので嬉しくなる。このオーラってデザイナーの三宅一生さんにも共通してるように思う。(三宅さんも尊敬する人。)高校生だった頃から今にいたるまでまったくその印象はブレないし、ずっと大ファンの私もなかなかじゃん、と思う。
日野さんについて書き出すと賛辞が止まらない。

さて本題。昔父が一時ラジオ局に出向していた。ラジオ局内には古今東西世界中で発売されたあらゆるアルバムが揃ったライブラリーがあるそうで、そこからの持ち出しは一切厳禁。「借りてこられるのはエライヒトだけだ」と自慢するので、「じゃあ日野さんのアルバムを借りてきて」と頼んだ。翌日借りてきてくれたのが「ALONE, ALONE AND ALONE」と「INTO THE HEAVEN」。一日しか借りられないとの由で、急いでカセットにダビングした。そのカセットを20年以上宝物のように聴き続けた。この2枚、父にしてはグッドチョイスだったと今にして思う。(たまたま選んだんだろうけど。)

「Alone~」は日野さん初のリーダーアルバムで67年録音、日野さん25歳の時だ。タイトル曲ALONE, ALONE AND ALONEの最初の吹き出しのフレーズで、もう心を掴まれる。とてもナイーヴで美しく、しなやかだけど、強く骨っぽい。美しい旋律は日野さんの真骨頂。初リーダーアルバムの初オリジナル曲にして、日野さんの個性が凝縮した楽曲であり演奏だと思う。インテンポしてからのプレイもカッコいい。クールに抑えた中に、時折翔け上るようなフレーズを奏でるコルネット。ハートの熱さを感じさせる。唯一、大野雄二のピアノがちょっと線が細いかなという気がする。(2作目からPは鈴木宏昌に代わるので、大野がなぜファーストアルバムだけ参加してるのか経緯はわからない。大野は現在はルパン三世などの音楽を手がける有名アレンジャー。)

他の収録曲も全て気合の篭ったいい演奏だ。当時の日本人プレイヤーのレベルのなんと高かったことだろう!若い頃は「AUTUMN LEAVES」の演奏をうーんと思っていたけど、今になって良さがわかる。この名曲に挑む日本人の若者の「俺たちはこんな風にして演奏してやるぞ」という気概というか勢いというか、ひしひしと伝わってくる。お子様のうちはわからなかったのだ。

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1990年のアルバム「BLUESTRUCK」で、日野さんは「ALONE, ALONE AND ALONE」を再録している。演奏の雰囲気も違うしバックメンバーもまるで違う。しかし、これまた名演奏なのだ。熟成した、というのかな。気負いの無い、ぐっと深みが増した演奏。日野さんにとってもおそらく特別な思いのある曲だと思う。それが再び録音されるまでに23年を経たのだった。

ずっと絶盤になっていた「ALONE-」は99年に再販されたので、「INTO THE HEAVEN」と共に購入した。製作中によく聴いている。

瞳を閉じて



オディロン・ルドン(Odilon Redon)「瞳を閉じて(Les yeux clos)」1890

モデルは夫人。ルドンはこのモチーフを気に入っていたようで、目を閉じた女性の顔を何枚も描いている。深い瞑想性と精神性、とても美しく神秘的な表情。時間を忘れて見入ってしまう。

高校に行くのが嫌で、家を出たら学校へはいかず図書館へ行って一日過ごした。木の多い公園の池に面した図書館は、午後になって混んで来るまではひっそりと静かで、特に半二階の美術書や文学全集の部屋は終日ほとんど誰も入ってこなくて、本の間に隠れて画集を読みふけるのには絶好だった。ここでルドンと出合った。ちなみにマックス・エルンスト「百頭女」や味戸ケイコ、内田百「冥土」などを知ったのもこの時期だ。

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「笑う蜘蛛」1871

初めて見たのは素描と石版画集だった。作品はすべてモノクローム。うつろな目をゴロンと見開いた頭部や、暗い虚空に何かの生命体が漂う室内、禍々しくおぞましい笑いを浮かべた蜘蛛。恐かったので最初はすぐ閉じてしまった。でも数日経つと、またおそるおそるその本を開いてみる。その繰り返しから、いつしかルドンの世界に引き込まれていったように思う。
ルドンの主要なモチーフである「見開かれた目」、その目はこちらを全く見ていない。視線は深い暗い内部に向かっている。その目に魅入られて、いつしか私自身の意識も内部へ、無意識の深淵へと導かれる。恐ろしいだけではなく、魅入られてしまう何かがあった。

ルドンに色彩豊かなパステル作品があることを知ったのは、ずっと後になってからだった。「瞳を閉じて」は80年代の展覧会で観て深く引かれた。下の絵もそのときに観て気に入ったものだ。

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「神秘的な小舟(La Barque Mystique)」1890-95

高校をサボって眺めふけった画集は、その後ずっと経ってから購入した。

インデックス

一度記録されたパソコンは、リストアしてまっさらにしたつもりでも前の情報が残っている。専用のソフトを使うと削除したはずのファイルがちゃんと見れてしまう。実は削除されるのはインデックスだけなのだそうだ。つまり本文そのものじゃなく目次部分だけが真っ白になったようなもので、目に見えなくなっても元の情報はひっそりと残っている。

埋もれた歴史、神秘、古代、超心理。時代錯誤や荒唐無稽に聞こえるような事柄も、今に興味を持たれたりブームになったりする。これももしかしたら、「今では見失っているように思えても本当は存在している何か」の存在を、私たちが無意識に感じ取ってるからかもしれない。すっかり忘れて無いと思っていたものが、本当はずっと私たちの中にも息づいていて、もう少しでそれが何なのか気付けるような気がする…

このごろ興味を持ったものといったら古神道、廃鉱の歴史、巨石、廃線、スピリチュアルに関するあれこれ、フラクタルなどなど。前から古いものや不可思議なものに惹かれてきたけど、最近とみにそれが強い。この手の茫漠した事柄を調べるのに、ネットはある意味とても便利だけど、結局わかったことと同じくらいの疑問や消化不良も残る。本当に知りたいことはなかなかわからない。むしろ「自分が本当に知りたいことは何か」が知りたいのかもしれない。
私は私自身の理由と必要で、失われたインデックスが指していたものを探しているのだろう。多分これからも。

記憶の固執


「記憶の固執 Persistance de la memoire」または「柔らかい時計」
1931年/サルバドール・ダリ

何歳だったのか記憶が定かでないけど、ブリタニカ百科事典全10巻だか20巻だかを、父が会社から持って帰ってきた。翌日からきれいな画像と様々な珍しい記事を夢中で眺めたものだが、子供なりに大ショックを受けたのがこの「記憶の固執」だった。「こんな絵があっていいの!?」という驚きだった。それまでちゃんとした画家はきれいな景色や花や人物を上手に描くものだと漠然と思っていたのが、生まれて初めて超自然主義(シュールレアリズム)を知ったのだ。絵と並んでダリのアイデアで撮ったという、一画面中に宙に飛び上がるダリ自身と、空中に流れる水が写っているシュールな写真もあった。
率直な感想は「まるで子供みたいな絵だな」だった。子供みたいに自由な発想、なんでもありでいいんだ。絵を描くのが好きだった私は目からウロコというか、目の前がパッと開けた気分だった。何度もそのページばかり見た。何度見ても、横たわる生き物らしい物体の正体がわからない。まつげがあるんだけど目が無い…?見れば見るほど不思議な感覚を誘われる。有名な画家らしいサルバドール・ダリという名前を覚えこんだ。

しかしダリの印象を決定付けたのは母の言葉だった。とりあえず身近な大人に訊いてみようと母に「ダリって知ってる?」と訊いた時の驚くべき答えはこうだ。
「知ってるわよ。頭が変になって『私はカタツムリ』といいながら、一日中部屋の中でくねってるんですって」。「!!!」
今でこそ思い込みの強い母の言など話半分以下に聞くのだが、子供だったから強烈だった。その光景を想像して、なーるほどなぁと妙に感心したりした。その後成長してダリについてやや詳しく知るようになると、頭が変ではないしカタツムリのエピソードなど出てこなかった。母よ、どこからこのみょうちくりんな話が頭に入り込んだのですか?
だがしかし、母の話から想像していたダリの印象は、詳しく知るようになっても不思議なことにあまり変化しなかった。

後年になって「記憶の固執」の実物をMOMA(ニューヨーク近代美術館)で観た。想像していたよりもずっと小さな絵だったので驚いた。ブリタニカで見た図版からは、果てしない広がりを思わせる空間を感じていたから。MOMAに「燃えるキリン」もあったけど、やはり小さかった。ダリの最高傑作群が生まれたといわれる1920-30年代の作品は総じて小さい。

ダリからはじまり後にシュールレアリスム絵画全般に親しむようになって、キリコ・エルンスト・デルヴォーなどどれも魅了された。ダリ展も何度か観にいってダリの芸術全体が好きになったけど、やはり記憶の固執が今でも一番好きだ。この絵を見ると子供の私が初めて感じた脅威の念を思い出す。まさに私の記憶に固執してしまったわけだ。
プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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