小豆

私はどうも小豆が好きらしい。最近になって認識した。
子供のと時はお赤飯だと嬉しかったし、今もコンビニの赤飯おむすびが好きでよく買う。家でも小豆飯をよく炊く。それでお赤飯が好物なんだと思っていたけど、考えてみたらあずきアイスも大好きだ。この夏は猛暑だったのでアイスをたくさん食べたけど、とりわけあずき系アイスはよく食べた。練乳あずきとかあずきミルクバーとか、新製品を見つけるとつい買わずにはいられなくなってしまう。お汁粉も好き。おはぎも好き。(ただしおはぎは胡麻と黄な粉の方が好き。)
だけどあんこになると、不思議と苦手になる。特にこしあんが苦手!最中に入ってるねと~とした餡が嫌で最中が嫌いだし、大福とか薄皮饅頭もちょっと苦手。アンパンは粒餡なら大丈夫だけどこしあんはパス。で昔勤めていた会社。社長が赤福が好物だったらしく、かの地に出張した折にはよくお土産に買ってきた。お茶の時間に皆に2-3個づつ分けられるのだけど、あのあんこがどーしても苦手だったので配ってくれる人に「あんこは出来るだけ取っちゃってください」とこっそり頼んで、ほとんど”餡子抜き”にしてもらって食べていたっけな、とニュースを見ながら思い出した。
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ワールドシリーズ

ワールドシリーズ、ロッキーズは1勝もすることなくレッドソックスに敗れ去った。嗚呼残念。初戦も第2戦もチーム全体がガチガチになってる感じでこれは厳しいなぁと思っていたら、シーズン中に見せた打線の繋がりもミラクルな爆発力もとうとう出せないままに終わってしまった。ア・リーグはどうしてもインディアンズに来て欲しくてすごく応援したのに、Rソックスに風向きが変わったあたりからいやぁな感じがしていたんだけど。実際インディアンズとならかなりガチの試合が観られたように思うけど「ればたら」を言っても仕方ない。
だけど松井稼頭央はシリーズを通じて活躍した。チームの中で唯一気を吐いたと言ってもいいくらい。特に松坂と対戦した第3戦、1番バッターで出て松坂の1球目を思い切り右中間にヒットした時はスタジアム全体がウォォォとどよめいたし、「それでこそあたしの稼頭央!!☆☆」と気分最高だった。だって絶対1球目から狙っていくと思ってたもの。打って活躍して見せなきゃならないってこともあるけど、なんとしても1番の自分が打ってチームを勢いづけたかったのだろう。
カズオは気持ちで打つタイプだけど、かなり直感的に打つバッターだと思う。優れた集中力と「ここだ!」という直感、それと人並み外れた運動能力、それらが瞬間でスパークして放たれるヒットは観客を惹きつけずにはいない。メッツ時代も少ない出場機会で度々強烈な印象を残したし、デンバーの街では早くも人気者らしい。(カズオはファンをとても大事にする。)野球選手の最高の舞台であるワールドシリーズで最もカズオらしいヒットを見ることが出来たのだから、ファンとして幸せだ。
出来ることなら相手がRソックスではないチームなら、勝っても負けてももっとカズオが目立てた気がする。松坂のRソックスが相手だと、余分なことで注目される割には(日本人対決だとか、元チームメイトだとか)どうしても今年鳴り物入りでメジャー入りした松坂ばかり取り上げられて、霞んでしまう気がしていた。苦労して怪我とスランプからやっと復帰したカズオをワールドシリーズの大舞台で皆に注目させたかったし、Rソックスやヤンキースみたいな金満チームよりも、田舎の無名集団ロッキーズのようなチームが私好みでもある。でもカズオ自身はプライベートで仲の良い松坂との対戦を喜んでいたし、まぁいいか。とりあえず怪我が無くシーズンが終わって良かった。

10.28 ありがとう(松井稼頭央の日記)
「残念な結果になってしまったけど悔いは残ってへん。…僕は幸せ者です!!ほんまにありがとうございました。」
ああもう本当にこの子は性格が良いのよ。大敗した試合の後でも松坂と話して健闘を称えあってたし、カズオが他人を悪く言うのを聞いたことがない。試合から外されてもマスコミにつつかれても、決して言い返したり言い訳したり誰かを悪く言ったりはしない。いつも自分が何をすべきか考え、自分の力で状況を変えるしかないという信念を、しっかり持っている人。そしていつも明るく素直で無邪気。周囲に気配りできて礼儀正しく、ファンに優しい。彼が居るだけで周りが明るく元気になれるのだ。太陽みたいに。本当に強い人なんだと思う。告白すると私は関西人が苦手で「どこでも関西弁」には昔から引いてしまうのだけど、カズオの日記はそのまま素のカズオを表してて逆に微笑ましくて良いなーと思ってしまう(照)。(ファンへの目線がしっかりあって、明るく楽しい人柄が出ている松井稼頭央の公式サイトと日記をぜひ見てみて欲しい。ちなみに10月23日に32歳になった。)きっとこの先カズオがどこでプレーしようともユニフォームを脱ぐ時までファンであり続けるし、引退したってこの気持ちは変わらないだろう。一度惚れ込んだら私はしつこい(笑)



ありがとう稼頭央!!本当におつかれさま。

~おまけ・ニコニコ動画より~
ワールドシリーズ2007Game3 松井稼頭央(松坂との対決、3安打の大活躍)
ワールドシリーズ2007Game4 松井稼頭央(3回にHIT。シリーズを振替ってのインタビュー)

軌跡その2

10月11日 いよいよリーグチャンピオンシップシリーズ開始。ここで4勝すればナ・リーグ優勝チームとなり夢のワールドシリーズへ。対するはアリゾナ・ダイヤモンドバックス。シーズン中勝ち越してる相手とはいえ緊張する敵地での初戦で、この日もカズオはキーマンになる。3回勝ち越しの左前タイムリーを放ち、チームは5-1で快勝。
7回には1塁走者から激しいスライディングと共にバレバレの肘打ちを食らうも、相手が守備妨害をとられる。これまで幾度と無く巨体選手のアタックを食らってきたんだろうな。二塁手にコンバートしてようやく今シーズンめきめき本来の運動能力を生かした動きが出来るようになったけど、野球選手としては決して大きい方ではないカズオ。ふっとばされたり怪我したり、きっとものすごく大変だったと思う。この守備妨害も7回表にカズオが見せた華麗な盗塁への報復っぽかった。でも顔色ひとつ変えることなく敵地のブーイングにも動揺することなく、しっかりメジャーの二塁を守っているカズオはものすごくカッコよかった。
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松井稼また決めた!決勝適時打で先勝(スポニチ)
稼頭央V打!ロッキーズ先勝…ナ・リーグ優勝決定シリーズ第1戦

10月12日 対ダイヤモンドバックス第2戦は延長11回押し出しフォアボールが決勝点となり3-2でロッキーズ連勝。カズオは3回勝ち越しに繋がる左前ヒットを打った。
“奇襲”も平気 ロッキーズ2連勝(スポニチ)
敵地で連勝!ロッキーズV率100%(報知)

10月14日 地元デンバーのクアーズ・フィールドに戻って第3戦。当日は冷たい雨。コロラドの10月ならもう寒いだろう。カズオは3回までに3度の併殺にからむ好手で貢献、5回にはショートへ内野安打を放ち、ポストシーズン5試合連続ヒットを記録。チームは4-1で勝ってここまで負け無し、怒涛の勢いでとうとうワールドシリーズに王手をかけた。この試合ダイジェストでいいから観たかったなぁ~。ヒットを打つカズオも大好きだけど、守備が本当に惚れ惚れするくらい素敵。足は速いし体は切れてるし肩は強い。日本人プレーヤーがメジャーの内野を華麗に守るって想像するだに痺れる光景だと思うんだけど、夜中のスポーツニュースでちょこっとやってただけ。あーもー日本のTV局ってホントあんぽんたんのすっとこどっこいだ。
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21戦20勝で無名軍団がWS王手(スポニチ)
ロッキーズ、リーグ制覇王手!(報知)

10月15日 ダイヤモンドバックスとの最終戦。3回に1点先制された後の4回、ロッキーズは6点を取り返すビッグイニングとする。カズオも4回タイムリーを放つ。チームが逆転に成功した直後で廻った、ここで続くか凡退するかでムードに大きく影響する大事な打席でしっかり結果を出した。愛娘も観戦してたし良かったね。チームは6-4で勝利しついにワールドシリーズへの切符を手にした。
下の報知の記事に詳細されてるように、1993年に出来た若いチームの快挙には色々な記録がくっついて来て、ポストシーズン7連勝(全勝をsweep スイープという)を達成したのは31年ぶりの快挙だそうだ。本当にカズオがロッキーズにいられて良かったと心から思う。浮き沈みはあるものの、ここぞと言う場面でたびたび鮮烈な印象を残し、「日本人初」と冠される記録をいくつも持っているカズオにぴったりなチームのように思う。ワールドシリーズでは思い切り活躍して欲しいし、きっとしてくれるだろうと信じている。ここ数年カズオを忘れていた日本のマスコミの目を覚まさせ、密かに応援し続けていたファンを狂喜させ、何より憧れのメジャーで大好きな野球が出来るカズオ自身の純粋な喜びを共に感じることが出来たら、ファンとして無上の幸せなのだ。
止まらぬロッキーズ 4連勝でリーグV(スポニチ)
稼頭央「グッとくるね」ロッキーズ無傷王者(報知)
10・15 感謝!(松井稼頭央公式サイト日記)

軌跡その1

2007年ポストシーズンのカズオの活躍を整理してみる。(自分の記憶にしっかり刻むため。)

10月1日 レギュラーシーズン最終戦、対パドレス。延長13回までもつれる大熱戦でカズオが7回目の打席(!)で放った中二塁打が口火を切り、チームは劇的な逆転サヨナラ勝ち。スコア9-8でプレーオフへの進出を決める。
松井稼サヨナラ劇演出!プレーオフだ!(スポニチ)
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ビールかけではしゃぐカズオに萌え~~*西武時代はたしか4回リーグ優勝を経験しているけど、今回のビールかけはとりわけ格別だったんじゃないかしら。もっともこの時点ではまだ優勝ではない。リーグフラッグを手にする道程は長く山あり谷あり、これがメジャーの醍醐味。それにしても9月の終盤15戦をこのチームはなんと14勝1敗で終えているのだ。恐るべし。
コロラド・ロッキーズ2007年9月の対戦結果
このあたりからよーやっと日本のマスコミがぼちぼちロッキーズを取り上げるようになる。ここ数年ニュースで日本人メジャーリーガーが取り上げられるたびに「カズオは~~~」と言い続けてきたんだぜこちとら(怒)

10月3日 ディビジョンシリーズ開始。ワイルドカード(西地区2位)で出場のロッキーズは東地区1位のフィリーズと対戦。先に3勝した方がセカンドステージに進める。フィリーズには今年トレードされて入ってきたばかりの井口がいる。この日カズオはヒットは無かったものの2併殺にからみ守備でチームに貢献。(8回には井口を封殺。)初戦は4-2でロ軍勝利。
勢いそのまま ロッキーズPO先勝(スポニチ)

10月4日 対フィリーズ第2戦。無安打に終わった前日のうっぷんを晴らすかのごとく、カズオ爆弾炸裂!刮目して見よ!!
松井稼頭央 逆転満塁本塁打含む3安打5打点の大活躍!(ニコニコ動画)
稼頭央、逆転満塁弾放つ! ロッキーズ連勝(報知)
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いやん素敵(n‘∀‘)η ! この大舞台での爆発力こそカズオ最大の魅力なのだ。この日のスコア10-5のうち5点叩き出したカズオ、久々の本領発揮をしかと見た。終盤に調子を上げてきたチームに歩調を合わせるかのごとく、日ごとに勢いと存在感を増すカズオは、実は今シーズン規定打席に達していない。けど神の子にそんなの関係なし!!

10月6日 対フィリーズ最終戦、カズオは先制タイムリーとなる三塁打でチームを勢いづけ、結果2-1でロッキーズが接戦を制しフィリーズを退けてセカンドステージへを駒を進めた。悪いね井口。3打数2安打1敬遠でこの日も絶好調。
ロッキーズ 優勝決定シリーズ初進出!(スポニチ)

カズオ祭り

2007年10月15日、コロラド・ロッキーズがダイヤモンドバックスを下してナ・リーグチャンピオンに輝き、ワールドシリーズ進出を決めた。2006年6月にメッツからトレードでチームに加わった松井稼頭央も優勝を祝う輪の中にいた。最終戦ではタイムリーを打ってチームの優勝に貢献した。



もう野球について書くことは無いと思っていたけど、黙ってはいられなくなった。松井稼頭央は西武時代を通じて心から応援している唯一の現役選手だし、おそらく最後の選手だから。
レギュラーシーズン終盤からロッキーズの勢いは目を瞠るものがあったけど、ポストシーズンに入ってからはまさにミラクル!あれよあれよという間にズンズン勝ち進み「え、また勝ったの!」「今日も勝ったの!!」ビックリマークが毎日一コづつ増えていく展開に、胸がすく日々だったのだ。最近北海道は日増しに寒く、日は短く、おまけに天候不順で冬前にやらなきゃならん雑用は嫌ってほどあり…心身疲れ気味なこの10月に、カズオの連日の活躍は爽快で心底嬉しかったし、唯一私をハッピーにしてくれた。日本のアホバカTV局がRソックスだのヤンキースの試合ばかりでちっともロッキーズの試合を放送しない空気の読めなさっぷりを毎晩こき下ろし、深夜のニュースを待ちかねて短い映像を食い入るように見ていたのだった。

ぬいぐるみ

ぬいぐるみが無いと寝られない子供なのだった。
いちばん古い記憶にあるのは、茶色い犬。毎晩犬の背中のカーブをおでこにあてて眠った。フワフワした動物の毛で出来ていたけど、物心ついたときにはあちこち禿げた気の毒な姿をしていた。尻尾も取れかかっていて、子供の手で不器用に縫い付けたりした。その他にもいくつかぬいぐるみを布団の周りに並べていた。犬が多かった。

小学生になってからのお気に入りはロバのララ。手のひらに乗るくらいの大きさで、生地は派手な柄のパイル地だった。スーパーのおもちゃ売り場で山積みにされていた安物だけど、手触りが良くて妙に気に入っていた。家族旅行ではもちろん修学旅行の時もこっそり持っていった。このララで人形ごっこならぬ”ぬいぐるみごっこ”をして遊んだし(妹としたり、自分ひとりでしたり)、ララを主人公にした絵やマンガを描いた。何年か経つとすっかり擦り切れて詰め物がはみ出してきたので、自分で丁寧に解体し、型紙を作って作り直そうとしたけど裁縫が苦手で挫折。見かねて母がタオルで二代目を作ってくれた。この二代目はLAに家族旅行に行ったとき持って行った。ロバが大好きでロバの縫いぐるみばかりおねだりして買ってもらってた気がする。LAでも水色のロバを買って来た。中にオルゴールが入っていて、お腹の横のネジを巻くと音と共ゆっくり首を振るようになっていた。曲は「Donkey Song」というのどかなメロディだった。

人形は嫌いで、親が大流行のリカちゃん(初代)を買ってきてくれたけど、最初に洋服を全部脱がしてみてそれきり見向きもしなかったらしい。今でも人形を側に置く気にはならない。

あと猫が好きなのに、不思議と猫のぬいぐるみは持っていない。猫はぬいぐるみにしてもあまり魅力が無い気がする。ロバと犬の他にはカバやキリンやアヒルなど、おっとりのんびりした雰囲気の動物が好きなのだった。

もうずいぶん長いことぬいぐるみを買うことも一緒に寝ることもなくなっていたけど、最近ふと見かけたアザラシのぬいぐるみを衝動買いしてしまった。猫くらいの大きさでいかにも抱き心地が良さそうな形。毎晩小脇に抱っこして寝ている。この季節は温かくてちょうどいい。手(ヒレ?)を握ると「キュー」と音が鳴るようになっている。布団に入るとき「お待たせトッカリくん、寂しかった?」「キュー」などと会話できて楽しい。

二代目ララを含めて、昔私の周りにあったたくさんの縫いぐるみは、家を出るときこっそり持ってきた。北海道にも一緒にやってきて、今も押入れの箱の中で眠っている。

紫蘇の実をとりながら

紫蘇の実を採っていたらまど・みちおさんの詩を思い出した。
「おどろいてしまった 立ちがれたシソのくきを 切りとってみたら 切り口が四角なのだ まるではなくて …」 「こんな所に四角がかくれていたのか!」
世界は不可思議さと慄きに満ちている。それはすぐそこにあるのに、私たちにはなかなか見えない。胎児の鼓動を聴くように、足を止め息をころして、別の脈動に合わせなければいけないんだ。すべての感覚を。

低く遠雷が鳴っている。それ以外はとても静か。紫蘇の木のてっぺんにはいつも緑色のヒゲの長い虫がいて、俺の場所だといいたげな顔をしてる。雨が降りそうだよ、と声をかける。

いびつな小惑星のようにせわしなく廻り続ける私たちには、見えていないもの。微かに感じても意識していないもの。それを言葉で留めるのが詩。形に留めるのが芸術。とてつもなく大きなめぐりゆく何かの中に、小さな雪虫のように漂っている私たちであることを思い出させてくれる。束の間この世界の不思議に触れさせてくれる。

紫蘇の実を採りながらこんなことをぼんやり考えた。家に戻ろうとすると、開けた窓から野良猫が飛び出してすっ飛んでいった。
プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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