KAREN HOEPTING ~幸せの色、幸せの動物たち~

一昨年の年末のこと。何気に立ち寄った地元のホームセンターで売っていたカレンダーに、目が吸い寄せられた。おお☆なんて美しい色!私好み。一緒にいた夫も気に入って衆議一決、即お買い上げ。上の画像はカレンダーの表紙の絵をデジカメで撮ったもの。出来るだけ色を補正してみたけど、元のプリントはもっともっと美しい。
「Karen Hoepting」というアーティスト名をネットで調べた。(カレン・ホイップティングとしているところと、ヘプティングとするところがあった。正確な読み方は不明。)1976年カナダ生まれ。動物をモチーフに、主にオイル・オン・ペーパー(紙に油絵の具で描く技法)で、アクリルやクレパスなども使うらしい。油彩と知って驚いてしまった。この鮮やかで澄んだ透明感のある色彩は、アクリルだろうと勝手に想像していたからだ。油絵の具は描いているうちに混じりあいやすく、色が濁ってしまいがち。カレンさんは色が濁らないように、細心の注意を払い技術を磨いたのだろう。鮮やかな色彩に満ちているのに、澄んだ静謐さも感じさせるのが、やはり北国の人らしい。観る人の心をほのぼのと温かく、優しい気持ちにしてくれる絵だ。マゼンタ系の色を多用しているのがとりわけ好もしい。青みがかったピンク、赤紫、マゼンタ。私は大好きなのだけど、日本人はどうもこの色を使いこなすのが苦手。たしかにひとつ間違えるとどぎつい下品な雰囲気になってしまったりする。でも欧米ではよく好まれ、そのため欧米人はマゼンタを使いこなすのが上手だ。カレンさんも沈んだ濃い色で引き締めたり反対色を上手く使って、たくさんの色をケンカさせずにそれぞれを活かしている。暖色系なのに暑苦しくない。なんと素晴らしい色彩感覚、配分感覚でしょう!生き物が大変お好きだそうで、保護活動などにも積極的らしい。さもありなん。優しい心と愛が絵の中に満ちているもの。全ての生き物たちが幸福に世界と調和している、そういう理想の世界を描いているのだろう。このアーティストに出会えてよかった。
こんな風に人を幸せにできるものを作れたらなぁと思う。
Karen Hoepting 作品とアーティストの紹介
Karen Hoepting 作品ギャラリー
追記:Hoeptingの発音について教えていただきました。
オランダ系移民であることからおそらく「フープティング」だろうとのこと。