紫檀のストラップ、黒檀のキーホルダー

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左:「紫檀に青貝インレイのストラップ」 右:「黒檀と金属パーツのキーホルダー」。
紫檀の方は、流行中のクロスモチーフをイメージした。象嵌の模様はクロップサークル(=ミステリーサークル)模様をクロス風にアレンジしたもの。
以前からクロップサークルにとても興味があって、いつかクラフトに取り入れてみたいと思っていた。参考にしたのは2006年6月15日フィンランドで発見されたもの。Crop Circle Archiveというサイトでは、世界中で発見されたクロップサークルをデータベースにして掲載している。くらくらするほど膨大な数だ。2007年も各地でたくさん見つかっている。こんなに世界中で発見されていたなんてこのサイトを見るまでは知らなかった。最近は確信犯的人工サークルも多いけれど、明らかに人為的なものは除外しているようだ。
紫檀を使ったのは今回が初めて。黒檀に比べて幾分削りやすいけど、木目に沿って割れやすいのは一緒でやっかいな木。(単に修行が足りないんだけど。)でも色が素敵。臙脂がかった深いワインブラウンで、青貝がよく映る。貝はアバロニ貝というチップになったものを使った。親切な方に以前上質のアワビシートを扱うお店を紹介して頂いたのだけど、作るものが小さいので今のところチップで事足りてしまっている。裏側にもチップを埋め込んだので、サイトの作品ページもぜひチェックしていただければと思う。

黒檀の方はだいぶ時間がかかっている。1年前くらいに手をつけて、こりゃ無理と投げ出してあったのを思い返して再トライし、また投げ出して再開し…形が出来てきた半年前くらいからコツコツ進めるようになって、やっと完成した次第。なぜそんなに時間がかかるかというと、一本の木片から鋸だけで形を切り出したため、そしてヤスリとルーターだけで丸みを削りだしたため。普通はバンドソーか何かでおよその大きさに小割りし、糸鋸盤で原型となる形を切り抜いてから、切削作業に入る。このキーホルダーなら普通はさらに電動轆轤を使えば、あっと言う間に完成形近くまで持っていける。(のだろうと思う。)私はモーターツールは小さなルーター以外持っていない。鋸で切ると水平も垂直も出ないし、曲線なんかは細かく切れ目を入れて鑿で叩き落としてどうにかこうにか原型に近づける。だから複雑な立体をやろうとすれば、スタートラインに立つまでがえらく大変なことになる。そもそも黒檀の方は「こんな形が自分に作れるだろうか?」という動機だけで始めたので、売り物にする頭はなかった。投げ出してる間に数個のストラップを作ったお陰でほんの少しだけ技術がアップしたようで、ほとんど無理だろうと思っていたのがほぼ自分が思い描いていた形に作れそうになってきたので、いっそ商品として仕上げてみた。
目検討でゴリゴリとヤスリで削って丸みをつけていったので、当然正確なシンメトリーではなく、見る方向によってちょいといびつだったりする。でも手に握るとまろく馴染む感じになっている。ストラップを作るとき密かにこだわっているのは、一番に手触り。大きさ、形、丸み、カーブ、木肌が手の中でしっくりくるかどうか。見た目の正確さより私はそういう要素の方が気になるのだ。
黒檀以外の素材はステンレス板、丸玉ピン、金属鋲。黒檀は金属と相性が良く、ことにシルバーは相性抜群なので、いつかシルバーも使ってみたいと思っている。

創作クラフトとアクセサリー 胡舟クラフト
プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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