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庭の作業

連日寒さが厳しい。ストーブで燃す枯れ枝を庭で拾い集める。毛糸の帽子マフラー古いダッフルコートにゴム長靴という完全防備で、マイナス気温の庭に出る。うっすら白い雪をかぶった落ち葉をかき分けて、小枝や松ぼっくりや枯葉を拾って麻袋に突っ込んでいく。農家で使う丈夫で大きな麻袋はたくさん詰め込めて、干草とサンドイッチが詰まった白の王様の使者ハッタの袋みたい。人気もなくてとても静か。人が見たら冬の庭で何やってるのかと思うだろうか。寒くて小一時間が限界だけど楽しい時間。もう少し雪が積もったら枝拾いもおしまい。

10月から11月いっぱいかけて、作業場の時計ストーブ用焚き木を独りで作る。夏の間に伸びた庭木の枝を切っては庭の隅に積み上げておいたのを、長さをそろえて鋸で挽いてゆく。庭の一隅に小さな折りたたみ椅子を出して、日が沈むまで毎日毎日ひたすら枝を切る。太い木は小枝を鉈でパチパチ叩き落してから専用鋸で切って小屋の床に積み上げ、細枝は束ねて麻紐で縛って小屋に運ぶ。何日もやっていると手が痛い。しんどいけどこの期間が好きだ。家事もクラフトも脇へやって、日ごとに短くなる太陽とすぐそこまで来ている雪との競争。やっと小屋が焚き木でぎっしりになると「どんなもんだい」と思う。さぁ、冬来い。

二階の屋根より高い赤松を筆頭に楓、エゾノコリンゴ、イチイ、エゾ松、白樺、山桜、ミズナラ、マユミ、ヤチダモ、名前のわからないヒノキ、ニオイヒバの垣根…。低木はエゾムラサキツツジやエゾシャクナゲ、イソツツジ、ノリウツギ、ライラック、ハイビャクシン、セッコウボクなど北海道在来の植物。周囲の家に比べ明らかに鬱蒼としてる、木の多いこの庭が好き。木が姿を隠してくれるから、木の下にしゃがんでいつまでもぼーっと外を見ていられる。でも夏に枝が伸びてくると暗くなるので、鋸を持ち出して自分で枝を切る。その枝下ろし作業がまた大好き。ちょっとで止めるつもりでも、ついついあっちもこっちも切って廻ることになる。北の木は成長が遅いのかと思っていたら、白樺や楓などは呆れるほど早い。繁った枝や枯れ枝を切り取って風と光を当ててやると、木が喜んでいる気がする。

花を育てたりお洒落に飾るより、私が庭でしていたいのはこういう作業なのだ、きっと。土の中から石を拾い出したり、積んだ枝が腐って出来た腐葉土を小さなスコップでかき集めたり(枯れ枝の間から「一大事!」とばかりに小さな虫たちがたくさん出てくるのが面白い)、枯葉を集めて穴を掘って埋めたり。そういうことをしてるとき、しみじみ幸せだなぁと思う。自由に枝を切れる木や、好きなときほじくれる土がある幸せ。庭の無い生活は考えられない。以前はガーデニングが好きなのだと思っていたけど、そうでないことがだんだん判ってきた。鉢で植物を育てるのが苦手だし、一年中花の絶えない庭を造る計画性もない。植えてるのは大雑把な自分に見合った丈夫な多年草ばかり。それより土に触れ木や草の香りを嗅ぎ、地面の雑草を抜き知らないキノコを見つけたりしたい。そういうことをしているとき、自分の魂がゆっくりと安らいでゆくのを感じる。

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プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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