ROSE PAPIER



たまにふとしたきっかけで、何かにすごくはまってしまうことがある。そうなったら最後、一日中それをしないと気が済まない。リリアンを何メートルも編み続けたり、ウクレレ初心者から一日でマイウェイを弾いたり、吉祥結びに和紙ちぎり絵、モチーフ編みに重ね箱作り、苔玉果実酒草木染め、ビーズにヘンプに多重録音…etc。アクアボタン作りにはまったときは一気に20色以上作った。ほとんどが一過性の麻疹(はしか)のようなもので終わるけど、気が済むまでやらないと憑き物が落ちず他の用に支障をきたすので、「はまったときはそれをやり続けること」を自らに許している。

そして今、折り紙のバラにはまっている。写真のバラは名前を福山ローズという。折り方がサイトで丁寧な手順と共に公開されているので、それを見ながら折った。一枚の紙が立体的なバラに変じていく驚き。自分の手で折りあげた花びらが立ち上がる瞬間は感動的だ。
おりがみWEB(福山ローズ誕生のいきさつ、折り方)
(上記サイトで最後に楊枝を使い花びらをカールさせるとあるけど、楊枝より長めの竹串や千枚通しを使ったほうがやりやすかった。)

使用した紙は私と妹が子供時分に使っていた、30年以上も昔の折り紙。今のもののように艶々してなくて紙も薄く、水に濡らすと色がにじんだりする。やたらと物持ちの良い母が箱に入れて仕舞ってあったのを見つけて持ってきたのだけど、折り紙の出番はほとんど無く私の引き出しにずっと入れっぱなしになっていた。何かで使ってやりたいと時々折り紙の本などを見ても食指は動かず。平面的なのが好きではないのだ。そういえば風船とかハスの花とか、昔ももっぱら立体ものばかり好んで折ったっけ。せっかく長い時間とっておかれてたのだから、最後を飾るに相応しいものを折って全うさせてやりたい。折っておしまいじゃなく作った後も見て楽しめるようなものがいいな。…

たまさかネットで見つけたバラを見てこれだと思った。一枚の紙から折られているとは信じがたい豪奢なそれは、考案者の名が冠されて「川崎ローズ」といった。折り方を求めて調べるうち行き着いたのが福山ローズ。難易度の高い川崎ローズを誰でも折れるようにと、福山工業高校の生徒さんたちが簡易版にアレンジしたものだった。可愛らしいバラに生まれ変わって、古折り紙たちも喜んでいるような気がする。目標はこのバラでくす玉を作ること。とりあえず50個くらいは折らなくちゃ。そしてそのうち本家川崎ローズにも挑戦したい。

折り紙夢WORLD 花と動物編--川崎敏和
川崎博士のバラ比較 (この中のタイプ4が福山ローズの原型)
ATELIER Silver-Hobby(川崎ローズでくす玉を作った方)
プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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