ピンホール

カメラを買った。
デジカメの具合が悪くなってきて「買わなきゃなぁ」と思いつつ、どうもピンとくるのが無いまま早1年余り。そんな折電器屋でたまたま出たてのCANON EOS kiss Fを手にとってみてビックリ、今のデジタル一眼レフってこんなに軽いの!コンデジかデジイチか迷っていたのがこの瞬間晴れた。(予算オーバーだけど。)密かに次は絶対CANONと思ってたので即決断、ではなく慎重な性格ゆえ色々調べて、結局上位機種のEOS kiss X2に決めた。買ったよと自慢するのも気恥ずかしいほど現在バカ売れ中の人気機種だ。
さて、マニュアル&デジイチの基礎本数冊も読んだしおっかなびっくり撮影開始。…ピント合わないしー。9点フォーカスに四苦八苦、AFなのにピント合わせるのがいちいち面倒、ライブビューにするとなぜかさらにまだるっこしい!!アバウト人間には一眼レフなんて無理だったかな~と早くも投げ出しモードに。でもセットで買った望遠レンズを試し撮りしているうち面白さに気づいた。望遠って遠くの山とか野鳥とか撮るものかと思ってたけど、室内のポートレートやスナップにもガンガン使えるじゃん。ピントも合いやすいし。今はAFを捨ててマニュアルでピント合わせるようにしたので、ようやく新しいカメラを億劫がらずに使うようになってきて、だんだん面白くなってきている。そうかカメラの楽しみって新しい「目」を獲得することなんだな。
そんなこんなで、このところはまっているのがデジカメをトイカメにして遊ぶこと。キッチュレンズ工房という本を読んだら面白そうだったので、早速ピンホールカメラにトライしてみた。上の画像2枚はピンホールで撮ったもの。ピンホールの構造は下の通り。

わははwww新品のX2が情けない姿に。ジャム壜のフタにドリルで穴を開け、そこにステンドグラス用コパーテープ(一番適してるらしい)に極細針で穴を開けたものを貼り付けただけ。裏側はジェッソで黒く塗った。それにしてもセロテープはないだろう自分(笑)。こんなちゃちな仕掛けで写るのかなと思ったら、写るんだねこれが。ファインダーをのぞくと最初真っ暗なんだけど、ジーっと見てると景色がぼぅっと浮かんでくる。そしたら感度とシャッタースピードを適当に組み合わせて撮る。初めて写ったのを見たら念写みたいでかなり感動した。天気が良かったせいか白いもや状に写ったので補正はかなりアンダーにセット。面白くて庭の花とかバシャバシャ撮りまくった。

本物のピンホールカメラを作ろうとしたらけっこう大変だ。撮影には三脚も必要だしフィルムをセットして現像しなきゃならない。でもレンズを外してこんなものをポンと取り付けるだけでピンホールカメラの気分を味わえる手軽さは、デジタル一眼レフならではだ。
でも撮った後で不満も出てきた。針穴写真らしい四隅の黒が無いし画面が丸くゆがんでなくて”これぞピンホール写真”という味わいが無いのが物足りない。下手するとただのボケボケ写真…。そこで庭は止めて室内で小物を撮ってみた。

ぎゃー下手っ!!(汗)手持ちで撮ったのでブレブレ。ノスタルジックな感じにしたかったのにー。えーん。。トイカメ風写真は撮る物のチョイスも大事かも。できれば街のスナップとか撮ってみたいけど、まずジャムのフタをなんとかしないと。まだちゃんとしたカメラの基礎も会得しないまま早くも脇道に迷い込んでゆくのであった。