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お土産屋のはなし

子供のとき父が札幌雪まつりの取材に行くことになって、家族で羽田まで見送りに行った。当時は飛行機に乗るって一大事だった?のか「よく(父の)顔を見ときなさい」と言われた。ともあれ父は無事に帰りお土産にすずらん香水を買ってきてくれた。こけしみたいな形の瓶で、丸いキャップがアイヌの女の子の顔になっている。香水の中には小さな本物のすずらんの花が封じてあった。甘い香りも愛らしい瓶もとても気に入って、中身が無くなっても蝋細工のようなすずらん入りの空瓶を長いこと仕舞っておいた。ときどきキャップをとってはそっと香りを嗅いでみた。

北海道に来てから折があればお土産店をのぞいてすずらん香水を探す。(香水をつけて出かけたりはしないけど、作業中の気分転換にフレグランスやお香をよく使う。)アイヌ娘のような洒落たパッケージは求むべくもなくなっていたけど、それでも5-6年前くらいまではどぎつい紫に着色されたラベンダー香水と並べてすずらん香水も売っていた。それが近頃ではなぜかまったく見かけなくなってしまった。お土産として香水が売れなくなったのかもしれない。すずらん香水が(ラベンダーも)北海道のお土産屋から消えてしまったことがとても残念。私がはじめて北海道を認識したアイコンだし、甘い香りを伴った思い出の品だから。

みやげ物にも時代の流れがあるんだろう。このごろ見かける食べ物以外のお土産品は、マスコットやキャラクターぽい品ばかりだ。色は派手になり材質もプラスチックなんかが多い。木彫や素朴な手工芸品のような土着の香りのするものはほぼ見かけなくなってしまった。近場では美幌峠のお土産屋が比較的近年まで”土臭い”感じを残していたけど(ヒグマの剥製があったり山野草やアイヌ風民芸品などを置いてた。すずらん香水も)道の駅としてきれいに整備されてからは、今風のキャラクターショップもどきな店になった。
昔のお土産屋って面白いけどちょっと怖いような独特の雰囲気があったと思う。壁一面にペナントが貼られていたり、木やら毛皮やら貝で出来たような雑多なものがあったり、それらの素材が混じった匂いがしてたり。変てこなキーホルダーやらおもちゃやらこけしやら、ちょっとタイムスリップしたみたいな非日常的な雰囲気が旅気分にさせてくれた。今のお土産屋は総じて明るくて清潔になり怪しげな感じがなくなってしまった。(地域によっては残っているのかもしれないけど。)

北海道のお土産ではもうひとつ不満がある。北海道といえば木彫りの熊。我が家にも常備しなければとずっと探しているのだけど、どうにも気に入ったものが無い。売っているのはどれもぬいぐるみみたいに妙に丸顔の熊で、なんだかリアリティがないのだ。子供のとき実家にあったのは小さいながら細身でリアルな熊で、急流を登ってきた鮭をハッシと捕らえた感じが出てたけど、近頃のメタボ気味の熊は営業用にポーズをとってるみたいに見える。これも今時を反映してる…のだろうか?
プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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