小さな北の暮らし

今日ブックカバーを作った。何度も水をくぐってすっかりフェルト化したマフラーを使って。
夜布団に入ってから読書する習慣だけど、これからの季節は布団から手を出していると手が冷たくなる。そして冷えた本というものが、本当に冷たいのだ、まるで氷みたいに。冷たい本を長時間持ち続けるのが苦痛に感じてなんとかならないか考えてたら、温かい布でブックカバーを作ることを思いついた。厚手の元マフラーフェルトは触り心地も温かくて、いくらか手の冷えを和らげてくれそうだ。

もうひとつ冷たいといえばドアノブ。この家に越してきたときはまだ春先で、冷え切った金属のドアノブを掴むと心臓がきゅっと縮まりそうなくらいに冷たかった。ドアノブってなんて冷たいものだったんだろう、ここは北の国なんだなぁと思った。これはすぐ何とかしなければ、でも手芸オンチの私はドアノブカバーの作り方などわからない。古いセーターを切って小さな袋を作り、ドアノブにかぶせて根元をリボンでぎゅっと結んだ。見栄えは二の次で一刻も早く冷たいドアノブの苦痛から逃れたかったのだ。何年かそのままだったけど、あるとき可愛らしい毛糸のドアノブカバーの編み方の本を図書館で見つけて、そのとき余り毛糸もかなり持っていたので、思い切りカラフルなドアノブを編みまくった。トイレと風呂場とリビング3つのドアの両側に都合6つのドアノブカバーを全部色違いで。以来ぐっと華やかでカラフルなドアノブになった。

こちらにきてからは古くなったニットやウールやフリースなどは捨てずにみんなとってある。温かい布地は湯たんぽの袋や座布団カバーなど何かにつけて必要になるからだ。そういえば昔は部屋をブルー系で統一していたけど、今気づけばカーテンも絨毯もテーブルセンターも暖色系になっている。
プロフィール

胡舟

Author:胡舟
北海道オホーツクに在住し北の海のクラフトを作っています。

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