珊瑚草

10月中旬のトーフツ湖のサンゴ草。「トーフツ湖」はオホーツク海側にいくつかあって、小清水町のは濤沸湖という漢字が当てられている。ここはワッカ原生花園にくっついてるトーフツ湖で漢字はない。トーフツの意味は湖の口というのだそうだ。
サンゴ草が有名なのは日本一の群生地である能取湖南岸。シーズンにはたくさんの観光客が来て「サンゴ草の歌」が大音量で流れている。(スーパーから民宿まで名前がみんなサンゴソウで笑える。)前はそちらを見に行ってたけど今は行かなくなった。他にも群生していてしかも人が全くいない場所があるから。
近寄ってみると本当にサンゴみたい。正式名はアッケシソウで塩分を含む湿地帯に生える。海水のミネラル成分を豊富に含んでいるので、最近は健康食品としても注目されているらしい。
この日は曇ったり晴れたりしていて、雲間からふいに日光がサンゴソウに当たると、暗紅色が突如燃え立つように変化した。秋枯れの野に燃える紅。胸の奥に涼やかな風が吹くような不思議な気持ち。「枯れて」いて「不思議な情景」、私を惹きつけて止まないオホーツクの風景の魅力。
