Variegata di Bologna


「バリエガータ・ディ・ボローニャ」ブルボン系オールドローズ、中輪カップ咲き。強いオールドローズ香。1909年イタリアで作出された。
絞りの花はあまり好みでないのに、このバラはカタログで一目惚れして購入した。でも所沢の40度近くにもなる馬鹿暑さに耐え切れず、花をつけないうちに枯らしてしまった。この10数年間に何度か購入したはずだけど、満足にきれいに咲かせられた覚えが無い。先月遠軽の園芸屋で株張りも良くたくさんのつぼみをつけた良い苗を見つけて、久しぶりに入手した。(一般園芸店のバラ苗は健康状態の悪いものが多いので、注意が必要だ。)そのつぼみが一斉に開花してくれて、念願の花を見ることが出来たというわけ。今度こそ庭のレギュラーになるよう育てたいものだ。
絞りのバラは珍しい。これに良く似た、白に紫の絞りの「パープルタイガー」というのを思いつくくらいだけど、やや花形が荒くそちらには惹かれなかった。ボローニャは地色が薄ピンクなので、濃いワインレッドの絞りも全体に調和して見える。手のひらに包み込めるくらいの中輪も半球形のカップ咲きも奥ゆかしく、コロンとした丸いつぼみも愛らしい。バリエガータとはラテン語で絞り・班入りのこと。ブルボンはバラ改良の歴史の中での一系統で、詳しく知ろうとすると大変なことになってしまう複雑さだ。(こちらのページにまとまっている。)香りがとても良い。オールドローズ系品種は香りにも数種類ある。ボローニャのは”オールドローズ香”といわれる。
ひとつ残念なのは一季咲きだということ、そしてハイブリッドティーのように咲いてからいつまでももたず、花期が短いこと。オールドローズの特徴なので仕方ない。年に一度の花を待ちわびて、慈しみ愛でるのが、正しいオールドローズ鑑賞法だ。